
十数年前のマクロ問題
今から十数年前に作られたExcelやAccessでのマクロプログラムが今もなお残り続けています。表計算ソフトと呼ばれるデータベースに似たツールを背景にユーザーインターフェースやロジックを付け足したものです。もはやゾンビファイルと言っても過言ではありません。これらのシステムは当初の目的を果たしていても、時代の変化とともに保守性や拡張性に大きな課題を抱えるようになると私は考えています。
作成者不明のマクロ問題
社内に残る通称「マクロ」は、今はいない人が作成していたり、一部の人が独自に作ったものであることが多くあります。作った人がいる場合はまだしも、退職している場合はその中のプログラムも見ることができないので、いつ止まるか分からないシステムを業務の中心で使い続けていくことになります。このような状況では、エラーが発生した際の対処法が不明で、業務継続に深刻なリスクをもたらす可能性があります。
専門家への相談タイミング
ブラックボックス化したマクロを情報システム部に解決をお願いするのではなく、市民開発にて解決するには多少のコツが必要になります。ポイントは完全にブラックボックス化している状態や、何から手を付けていいか分からない状態のマクロ群は、残念ながらまずは専門家に情報の整理を依頼することが必要になるでしょう。自社だけでの解決を試みる前に、適切な専門知識を持つパートナーとの連携を検討することが成功への近道となります。
ITコンサルの活用法
専門家に依頼したほうがいい理由として、マクロファイルの解析だけを切り離した作業としてしまうと、その後の市民開発へ繋ぎにくくなるからです。マクロファイルのインプット/アウトプットを解析した上で、それをどのように今後の市民開発のベース作りに活かすのか。ITコンサルやシステム開発会社の腕の見せどころです。単純な解析作業ではなく、将来的な発展性を見据えた戦略的なアプローチが求められる領域といえるでしょう。
まとめ
ExcelやAccessはMicrosoft社の製品ですので、そのままMicrosoft社が提供するPower PlatformやPower Appsへの移行がスマートです。間違ってもマクロをスクラッチ開発でのWebシステムに移管すべきではありません。親和性の問題や閲覧性などに課題がのこることが多いようです。
アタラキシアDXでは、ゾンビExcelマクロ群が含まれる業務一帯をAIなどを適所に加えて業務効率化のための提案を数多く行っています。マクロ単体の問題解決だけでなく、より未来永続的な仕組みでの解決策をご提案します。