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ITエンジニアが「安定している人」を目指すべき理由

ITエンジニアは、システム開発を進める上で様々なスキルを求められます。筋道立てて物事を考える論理的思考力や、クライアントやプロジェクトメンバーとのコミュニケーション力も必要です。当然プログラミングスキルが高いに越したことはありませんし、IT知識も豊富な方が良いでしょう。
しかし、これまで1,000人以上のITエンジニアを見てきて、良いエンジニアとして印象に残っている人は、技術力が突出している人、もしくは、安定している人、のどちらかです。
技術力が低いのは論外ではありますが、大抵はそれなりの技術力をもっています。つまり1,000人のITエンジニアがいたら、900人くらいは普通の技術力の人達です。その普通の集団の中から飛びぬける要素は何かと言うと、それは、意外かもしれませんが、「安定している人」なのです。プロジェクトの内容や規模によってエンジニアへのニーズは異なり、少数精鋭部隊であればフルスタックエンジニアが理想ですが、それなりの規模と期間で計画的に推進するプロジェクトになってくると、「安定している人」が安心できます。将来的にフリーランスを目指す方にも大切な要素になってくると思います。今回は「安定している人」とはどういう人か、安定するための方法は何かについて解説します。
経験の浅いプロジェクトマネージャーの方にとって、エンジニアをプロジェクトに採用する際の参考に、またITエンジニアにとっては、一つの武器になり得る「安定」するための参考になればと思います。

かんたんイラスト(記事を読む時間のない人へ)

なぜ、システム開発において「安定している人」が良いのか?

それなりの規模のシステム開発では、計画したスケジュール通りにタスクを進めていくことが大前提となります。プロジェクトの指揮を担うプロジェクトマネージャーは、進捗管理を徹底しなければなりません。
期間を要するプロジェクトにおいて、プロジェクトマネージャーがプロジェクトメンバーに求める最も大切なポイントは計画通りに進められる人かどうかです。スキルが高い人も当然必要ではありますが、いくらスキルが高くても、休みがちだったり突然進みが遅くなったりするムラのある人は、計画通りに進められない可能性が高くなるため、進捗管理においてはリスクがあるのです。
病気など急な休みは仕方ないことではあるものの、プロジェクトマネージャーとしては、休んだ開発者の担当替えや、休んで遅延した場合のリカバリ策の検討などやりくりが必要となり、これが結構大変な作業でもあります。
そういった意味で、計画通りに進められる「安定している人」が大切な要素となります。
特にクリティカルパスと呼ばれる、全体スケジュールに影響が出る作業をお願いする人は、スキル以上に「安定している人」に限ります。
プロジェクトマネージャーにとって、「安定している人」がいると進捗管理の負担が軽減されますし、納期を厳守してくれる信頼感をもてるようになり、欠かせないエンジニアとなります。

「安定している人」とは、どういう人か?

「安定している人」とは具体的にどのような特徴を持つ人材なのか。これからプロジェクト体制を構築するためにエンジニア採用を考えている方や、クリティカルパス上のタスクをお願いする人を誰にするか悩んでいるようであれば、参考にしてください。

・病欠が少ない
小学校の皆勤賞は、もはや貰っても嬉しくない賞かもしれませんが、システム開発プロジェクトにおいては、非常に貢献度の高い賞です。どの職業においても仕事仲間が病欠すると、その対応が大変ですが、システム開発プロジェクトにおいては、担当する開発機能が個々人に割り振られるため、病欠は開発が遅れに直結しますし、そのリカバリには他の開発者の負荷を上げて対応する必要もあり、またその差配にプロジェクトマネージャーやチームリードの労力も必要になります。急な休みは少ない方が良いです。

・仕事にムラがない(仕事の好き嫌いが少ない)
ITエンジニアといっても、やることは多岐に渡ります。例えば、プログラマーでは、プログラミングだけでなく、エビデンス等書類作成、テストケース作成、バグの原因調査などいろいろです。人によっては、やることの好き嫌いが分かれることもあると思いますが、好きな仕事の進みは速いものの嫌いな仕事の進みが遅いのでは、少し困ります。好き嫌いによらず満遍なく仕事を進められる人は、計画が立てやすく重宝します。

・自分をコントロールできる(穏やかな性格)
システム開発はチームで仕事するため、時には意見の食い違いやコミュニケーション不足からトラブルが起きることもあるでしょう。
気分が乱高下するような性格の荒い人は、時にチーム内でハレーションを起こし、チーム全体に影響を及ぼす可能性があるため、少し危険な要素といえます。自分をコントロールできる穏やかな性格の人の方がリスクは少ないです。

・物事をポジティブに考える(楽観的)
仕事において失敗は付き物です。しかし、失敗したことで長く悩んでいると仕事のパフォーマンスが落ちて、業務に遅れが生じやすくなります。
仕事において失敗した際は「なぜ失敗したのか」という原因究明と、同じ失敗を繰り返さないように考えることは必要ですが、いつまでもくよくよ思い悩むのは困ります。失敗からすぐに気持ちを切り替えて本来の業務に戻れるような、多少楽観的な人の方が良いです。

・体力がある
決して見た目マッチョが良いわけではないです。システム開発プロジェクトは、時に労働時間が長くなることもありますし、長期間ストレスフルな環境で仕事を続ける場合もあります。とすると、システム開発プロジェクトにおいては、体力も重要な要素であり、瞬間的に残業が増えても翌日も普段通りのパフォーマンスを維持できるような人は、安心できます。

ITエンジニアとして安定する方法

仕事上の安定感は、努力や習慣付けによって身に付けることが可能だと思います。ITエンジニアとして「安定している人」を目指すべきためのヒントをいくつか挙げますので、参考になれば嬉しいです。

・仕事に対する発想を変える
仕事は起きている時間の中でかなりの割合を占めます。その時間を嫌々行うことは非常に苦痛ですし精神的にもよくありません。
例えば、生活において、歯磨きをしないと気持ち悪いし虫歯になりますが、嫌々行うことはないでしょう。
仕事も同じように、やって当たり前のことのように発想を変える、あるいは、そう思い込むことで、モチベーションの有無と関係なく仕事に向き合えるようになれると思います。

・読書する
仕事でイライラすることは当然あります。そんな時は気分転換が必要です。気分転換の方法はいろいろありますが、読書がおすすめです。
僕は、だいたい常に3種類の本をデスクに置いています。ひとつは小説、2つ目は短編やエッセイ、3つ目はビジネス書です。短い隙間時間で読むのは短編やエッセイ、少し仕事のストレスを感じる時はビジネス書、移動時間や夜に時間がある時は小説です。
読書は、視野、思考が広がりますので、思い悩んだ時でも、他にはもっと苦労している人もいる、とか、もっと楽しいことがあると思えば、少しは気が楽になります。

・体を動かす時間を増やす
ITエンジニアは、多くの業務でパソコンと向き合い、仕事上で体を動かすことがあまりないため、どうしても運動不足になりがちです。
そこで、運動不足を解消するために、「自転車通勤に変える」「スタンディングデスクを導入する」「毎週ジムに通う」「一駅くらいは歩く」等のどんなことでも良いので、日頃から定期的に少しでも体を動かす時間を取るように心がけると良いと思います。

・お酒で酔う(だけど飲まれない)
僕は、お酒を飲むことが大好きです。仕事とは直接関係のない人と話すことは楽しいです。またプロジェクトメンバーやクライントと一緒に食事やお酒を飲むと、仕事では話さない、悩み相談ができたり、同じような悩みをもっていることが分かり共感できることもあり、有意義です。
みのもんたさんは、「お酒を飲むことで、日ごろの緊張感をちょっと和らげてくれる。」と言っています。飲みすぎて翌日の仕事に影響が出ると問題ありますが、お酒を飲むことは悪いことばかりではないと思います。

まとめ

システム開発プロジェクトでITエンジニアを採用する時に、候補者のエンジニアから「スキルは控え目に言って普通です」と言われると採用するか悩みますが、「ただ、ここ数年病欠はありません」と付け加えられると、ぐっと評価があがります。
営業職であれば、多少結果に波があって、良くない時には売れなくても、良い時に売れれば問題ないかもしれませんが、システム開発においては、日々計画通りに進める必要があるため、安定性が非常に大事です。
ITエンジニアにとっては、一つの武器になり得る「安定」を獲得して、今後の活躍に繋がると嬉しいです。