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その先にDXはないかもよ。IT戦略の勘どころ

ITの力が企業を大きく支えるようになったわけですが、デジタル化できるものであればなんでも導入していいという話でもありません。
ただシステム構築に投資をしただけで満足のいく結果が伴わなかったというようなことは避けたいですよね。

そこで今回はまず企業のユーザー部門が作るシステムと情報システム部の仕事内容や特徴、注意点に対する理解を深めていきましょう。
IT戦略を活かしたGAFAのビジネスモデルについても少しご説明しているのでぜひ最後まで目を通してみてください。

IT戦略とは?

そもそもIT戦略とは、企業の中長期的な方針や戦略をITツールの活用やデジタル技術を駆使して構築することです。デジタル化が今後も止まらないことからも、それを活用したIT戦略の重要性は日を追うごとに高まっています。そんなITの導入や投資にどれだけ費やすのがいいのか、それを考えているのがシステムを活用する側のユーザー部門です。

ユーザー部門の仕事は何なのでしょうか。
例えば、商品になる部分の仕入れ作業や販売までを最適にするようにIT戦略を練ることなど、システムが中心ではない部門です。どのようなユーザー部門であっても、どんな業種職種でも、人間だけでは困難で時間がかかっていた作業などをITのおかげで随分と効率化されるようになりました。

ITの利活用を中心に考えるユーザー部門は、既存業務を効率化するだけではなく、視野を広げて新規事業や新しい課題に取り組むことがあります。そこには必ずITがついて回ります。情報システム部門にお願いするほど大掛かりな内容ではないし、そもそもITが中心なのではないけど、お試しでシステムを使いたいなど、試作して欲しいなどのニーズが多くあり、その結果、最近ではユーザー部門から直接システム開発会社にお願いすることもあります。

目的は、業務効率化ですか?IT戦略ですか?

大切なのは手段と目的を履き違えないということです。
IT戦略はITソリューションを導入するということではなく、IT技術を活用して戦略を練るのが仕事です。ですから、単にITソリューションの導入を検討することになっても、各々の機能や価格などの要素の比較に力を入れるだけでは不十分です。業務効率化であれば、ITツールを活用して実現したいのはどんな目的か、その目的のために最適なのは何なのか、といったわかりやすい指標があるでしょう。しかし、IT戦略になると、答えがないこともあるし、ITだけの問題でもありません。日進月歩IT技術が進化することも考えながら、永続的なシステム運用を踏まえてビジネスを変革していくことが目的なります。

情報システム部とは?

情報システム部とは、企業における社内のシステム開発や構築、運用さらには保守などを行う部署のことを指します。また、情報システムには主に基幹システムと多少の失敗があっても致命傷にはならない情報システムの2種類があります。

情報システムとはパソコンや電話、ネットワークなどの通信機器やパソコン上で使用されるOS、アプリケーションなどのことです。一方で、基幹システムとは主要となるシステムで企業の根幹となるものを指します。例えば、生産や販売、在庫管理に人事、会計管理を行う際に必要となるシステムのことです。

情報システム部は社内業務が効率よく行われるようにこれらのシステムをSIerに発注、アウトソーシングすることもあります。

戦略的な情報システム部になっていない場合の主な仕事内容をご紹介します。

・システム構築の企画
システムの企画立案や用件定義を企業の経営戦略・事業戦略に基づき行います。
また社外ベンダーの見積もりや検討などプロジェクトマネジメントも遂行します。

・基幹システム、情報システム社内インフラ開発、運用、保守
社内の部門からのリクエストや業務プロセスの変更に応じて既存システムの改善を行います。
カスタマイズできるようにすることや運用、保守でシステムの安定稼働を目指します。

・人事や受注、販売、在庫管理や会計、経理など
新卒採用活動や中途者含む入社した社員への教育の実施など行う人事、社員が仕事をスムーズにできるような管理や会計経理なども行います。

・サポートヘルプ
社内からの問い合わせ対応、トラブルシューティングなど担当します。
企業の根幹を担う役目があります。

これまでの情報システム部の特徴

情報システム部の特徴として、業種業態は違うものの同業であれば、ある程度のシステムについては共通であるといえます。しかし、社員の数が少ない中小企業であればたった1人でこの業務を行っている場合もありますし、経営者のITリテラシーが低ければ情報システム部の人員を確保すらしないこともあります。

社員の数に余裕があれば担当者が数名いる場合もありますし、その時は業務内容によって担当も振り分けられるでしょう。また、中には兼任していることもあります。
例えば、総務部との兼任など1人で情報システム部の場合も兼任していることもあります。

いずれにしても、経営層にITの理解がなければ前述の通り、売上を直接的に叩き出すわけではないためコストセンターとして位置しています。DX(デジタル・トランスフォーメーション)というデジタル変革を行うための基礎としてITやデジタルを活用するといった段階はすでに過去のものになりつつあります。しかし、IT戦略やデジタル変革を急ぐあまり、情報システム部のケツを叩いたり、システム会社を買収したりすることでは実現できるものではありません。経営層がきちんとしたITの知識を身につけ、ユーザー部門が経営理念のもとITを活用していく能力を身につけることが大切です。

GAFAのビジネスのあり方

世界の大企業であるGAFAはそれぞれのビジネスモデルを確立しています。そもそも世界的なIT企業であるGoogle、Amazon、Facebook(Meta)、Appleの頭文字を取ったのがGAFAです。この4つの企業はITを駆使して生活に必要なプラットフォームの確立を行いました。
それぞれの特徴をご紹介します。

Google

Googleはみなさんご存知、検索エンジンとして有名ですよね。
Googleのユーザーやアカウントを保有しているユーザーのデータを基点にし、絞り込みを行うことのできる広告がたくさん出稿されています。
リスティング広告やリターゲティング広告、Youtube広告などこれらの広告が売上の大半を占めています。

Amazon

AmazonのビジネスモデルはECサイトでの売買による手数料で売上を得るというものです。
Amazonには全てが用意されているかのような豊富な商品と、会員特典として即日配達など利用者の利便性をとことん追求しています。

さらに会員になればECサイトの利便性向上だけではなく、映画やアニメ、ドラマなどのコンテンツを配信するAmazoプライムの利用も可能になるなど、サービスを展開しています。

Facebook

GAFAの中では最も新しい企業になりますが最大級のSNSのサービスを提供しています。
日本での使用に関しては年齢層が偏るイメージがありますが、全界のアクティブユーザーは25億人を超えるとされています。

また、約10年前写真投稿に特化したInstagram、メッセンジャーアプリのWhatsappも買収しました。
IT戦略として、自社の脅威になり得る企業やサービスを買収し高品質サービスに育てるというのが軸にありそうです。

Apple

AppleといえばiPhoneやMacbook等のハードウェア商品です。
商品の品質はもちろんのことブランド確立も成し遂げた企業と言えるでしょう。

ビジネスモデルとしてそれらの機器の販売だけではなく、様々な編集を可能にするiCloudや商品と付随して使用ができる機能が豊富なイヤホンであるAirPodsやキーボード、ペンシルなどの商品展開もしています。

品質にも満足させ、Apple製品を所持しているというブランド優越感も用意し、新商品や新サービスがローンチされる際にも都度盛り上がりを見せることからも、しっかりとしたIT戦略を練っていることがわかりますね。

これから求められるのはDXを促進するIT戦略?!

このように、情報システム部がGAFAになるわけではないことがわかりました。企業にとってITに関する戦略を練ることができる部門は今後の最重要であるといえます。パソコンを勉強したと思ったら、ハードウェアやソフト、スマホやネットなど、あらゆるITを活用してDXを考えないといけない。そうしている間にChatGPTなどのAIなども出てきました。ITを専門としていない企業や社内に有識者が少ない場合、何からどう手をつけていけばいいかわかりませんよね。

リスキリングや社会人リカレント教育など、既存人員に新たな知識を植え付けようという流れになっていますが、ドッグイヤーどころかマウスイヤーと言われるほど、最近のITの発展スピードを考えると、外部の有識者やアドバイザーに頼るのが賢明なのではないかと思います。アドバイザーは情報システム部や受託システム会社ではないかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。

今回はIT戦略部とシステム情報部について、そしてGAFAの戦略についてご紹介しました。
デジタル化が進むにあたってどれだけうまく活用できるかが企業の命運を分けると言っても過言ではなくなってきています。似たような商品やサービスがあってもIT戦略が上手く、例えばSNSで活用して大バズり・・・なんてこともあり得ます。

ぜひこの記事を参考にして今一度IT戦略、システム情報部のあり方など見直しをするなど活用してみてください。

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