炎上とは本来は字のごとく火が燃え上がることを意味しますが、SNSが急速に発達した今、この「炎上」を耳にする機会が増えたと思います。
そしてこの炎上はIT業界でも頻繁に使用される言葉ですが、意味が異なります。
そこで今回は炎上について、意味から炎上する理由、そして炎上の立て直し方と炎上しないために気をつけるポイントなどをご紹介していきます。
炎上自体あまりいいものとは言えないので、炎上しないためにもぜひこの記事を参考にしてみてください。
炎上とは?
最近よく聞く炎上という言葉が指す意味としては、インターネット上のコメント欄などで批判や誹謗中傷などの投稿で溢れかえっている状態などのことです。
しかしこの炎上、IT業界ではまた別の意味を持ちます。
プロジェクトが炎上したというのは、
- 計画していたスケジュールから大きく遅延している
- 要件定義や品質基準などの目標に遠く及ばない
- 当初の予算より大幅にオーバーしてしまっている
主にこの4つを意味します。
「炎上」プロジェクトと呼ぶほどなので火消しするのは簡単ではなく、1日や2日で挽回できるものではありません。
そして事態を収束させたいけれど収束できる見通しすら立てるのが難しいという八方塞がりのような状態で、問題だらけのプロジェクトといえるかもしれません。
炎上する理由
それでは、気になるプロジェクトが炎上してしまう理由についてですが、主に複数の「漏れ」が重なった結果、プロジェクトが炎上してしまうことが多いです。
まず最初の漏れは、スケジュールの見積もりの「漏れ」です。
システムを開発する際には、必ずプロジェクトの計画書を作成し、その計画に沿って開発を進めていきます。
その計画書に記載するべき項目としては、プロジェクトの目的とゴールや、推進体制、管理プロセスやリスクと対策、開発の進め方に役割分担等開発する際に必須なものばかりです。
その中でも1番重要なのは、スケジュールです。
このスケジュールでは、作業リードタイムや品質管理プロセス、商人の会議体について計画をたて、さらに納期を定める必要があります。
ここでたくさん盛り込みすぎてしまった結果、間に合わなくなってしまう可能性があります。
余裕を持たせすぎてスケジュールの計画を作成すると納期も遅れてしまいますが、逆に納期に収めることだけを考えたスケジュールの作成も炎上の要因となり得るので避けましょう。
そして次に挙げられるのは、管理の「漏れ」です。
この管理というのは例えば計画に沿って開発が進んでいるかの進捗管理や計画と現状の比較などです。
ここで重要なのは管理するには、基準となるものが必要ということで、その基準が正しいものでないと管理の意味もなくなります。
こういう観点からも、1つ前にお話しした計画やスケジュールの大切さもわかりますね。
この管理に関して炎上する要因となるものは、管理のベースとなる基準や項目などがぼんやりしているケースです。
その場合、作業するエンジニアの中で共通の認識を持っているかもぼんやりしてしまいます。
そして、システム開発の際のメンバー内の管理も大切です。
そのプロジェクト内に有識者が極端に少ない、またはいない場合炎上しやすいです。
なぜなら各メンバーがプロジェクト内の有識者に簡単にコンタクト取るのが難しく小さいと思っていた問題を放置していた結果、実は致命的な問題やミスにつながるということがあるからです。
そうなってからでは後から指示をあおっても最悪手に負えないなんてことになってしまうかもしれません。
また、人件費削減の狙いで想定の必要人数を削減し開発を進め、やはり途中で間に合わないことに気づいて人員増員・・・ということになってしまっては元も子もありません。
最初の段階で必要な人数、ポジジョンなどメンバー管理漏れをしないようにしましょう。
最後、3つ目は対策「漏れ」です。
1番初めに挙げた計画書内にも、問題が起きた場合はどういった対応を取るのかといった対策やリスクに対する解決策などを記載します。
そもそも計画書の作成は簡単ではありませんし、他にも優先度が高い項目について時間を割きすぎてリスクや問題発生時の対応についてしっかり考えられてない場合があります。
また、あくまで「計画」書であり予定であると考える作成者などはリスク・問題発生時の対応策に関する項目自体を甘く考えがちです。
しかし、この項目こそしっかり考えていないと実際に問題が発生した時に即座に対応おすることができません。
そして計画書作成時に多少の時間はかかってしまうけれど、最初から具体的な対応策を考えていれば、問題発生時も冷静に対応し大きな遅れを取らないですむことになる可能性もあります。
したがって、仮に「もしも」のことだったとしても、起きた時に困らないように具体的な案を考え対策しておくといいでしょう。
炎上の立て直し方
実際に炎上してしまった際には、どのように火消しを行うのでしょうか。
まずは、原因を突き止めます。
この状態になった原因がわからないようではそれに対する解決策も見つかりません。
そして原因が見つかったら、火消しのための課題は何かを考えます。
複数の課題がある場合は、その中でも優先度で分けつつ、その課題を解決するためのタスクを見つけます。
この段階でするべきタスクの漏れがあると二度手間でさらに時間を失ってしまうので徹底的にタスクの洗い出しを行いましょう。
これらは炎上したらすぐ行うべき基本のことです。
そして何をすべきかわかったところでどうにもならないというのが炎上の特徴でもあります。
その場合頼りになるのが、火消しの存在です。
火消し(スーパープログラマー)
IT業界には火消しと呼ばれる凄腕プログラマーが存在します。
1度炎上してしまったプロジェクトを正常に戻すためにはスキルの高い要因を追加する必要があるからです。
しかし火消しを頼まれる側はプロジェクトが炎上するたびに解決のために高いパフォーマンスを求められるので大変な仕事ではあります。
そしてスーパープログラマーと呼ばれるような凄腕な人が社内にたくさんいるとは限りません。
そんな時の解決策して挙げられるのは次の方法です。
ベトナムエンジニアの増員!
スーパープログラマーを動員してもそれでも足りない場合、もしくはスーパープログラマーがいない場合はベトナムのエンジニアを増員することをおすすめします。
炎上している段階では納期の問題だけではなく費用に関する問題もあるかと思います。
そんな状況で人件費のかかるプログラマーを複数動員する余裕がない!けれども増員しないと間に合わない!
ベトナム人エンジニアは日本のエンジニアに比べて人件費を抑えることができます。
それなのにかなりレベルの高いエンジニアが多いです。
その理由はベトナムは国をあげてのエンジニア育成に力を入れているからです。
また最近ではオフショア開発先の国としても非常に人気が高い国です。
より詳しく気になる方はこちらの関連記事も参考にしてみてください。
URL
しかしベトナム人のエンジニアなんか探し方がわからない!と思う方も多いと思います。
Atraxia DXではシステム開発支援をベトナム人と行なっています。
まずはご相談だけでもお気軽にご連絡ください。
炎上しないために
実は前述した2つの炎上になり得る「漏れ」はPMの仕事の結果とも言えます。
PMとはプロジェクトマネージャーを指しますが、彼らの主な仕事は計画策定・推進管理・対策検討の3つです。
最初に挙げたスケジュールの見積もりの漏れも基本はPMが作成した計画策定内のものです。
そして基本は計画通りに進める、乖離があれば修正をかけることを推進管理として行います。
もし課題や壁にぶつかったら解決策を考える必要やどの解決策を使うか決定もします。
一見するとPMの仕事は3つで少ないように思えますが、1つ1つが責任を伴うものになり、この仕事を担うことになるPMと実際のプロジェクトとの性格マッチングも非常に重要です。
お金を扱うシステム開発プロジェクトであれば正確性がより重要になり、この場合は日頃の凡ミスも少なく几帳面なPMが適任です。
一方で、今後どう仕様変更されるかわからないカスタマー向けの新規サービスの開発プロジェクトなら、正確性よりもスピードや一種の割り切りも必要になってきます。
それぞれのプロジェクトの特性とPMの性格のミスマッチが原因でプロジェクトの進捗に支障をきたすこともあり得るので、経験やスキルだけではなくキャラクターの一致をさせることも大切ですね。
まとめ
いかがでしたか。
今回はプロジェクト炎上について、そもそも炎上とはどんな状態のことを指すのか、プロジェクトが炎上する理由、立て直し方、そして炎上しないために気をつけることをご紹介しました。
できることなら炎上は避けたいものですが、参加しているプロジェクトの炎上を誰もが経験する可能性はあります。
したがって炎上した際の手順の確認や、炎上を回避するために炎上について学ぶ目的、または炎上した時の心構えとしてぜひこの記事を参考にてみてください。
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