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DX開発における効率と生産性を最大化するためのアプローチ

今やインターネットと様々なデバイスを駆使すれば、ほとんどのことができるようになった時代。

たくさんの成功例のおかげで世の中が便利になり新しい価値も生まれていますが、表に出てこないだけで多くの失敗も存在します。
「DX開発に取り組みたいけど失敗はしたくない・・・」
誰もができることなら失敗を避けたいと考えるはず。

そこで今回はそもそもDXで見失ってはいけない点と、
その上で、DXがもたらす結果や成功させるためのポイント、開発方法についてご説明します。

上手にDX開発を着地させる方法に興味がある方、検討している方はぜひこの記事を参考にしてみてください。

DXが意味するもの

よく耳にするDXという言葉は、Digital Transformationの略です。
Transformationは日本語で訳すと変容となることから分かるように、デジタルの力を社会の変容に活用するというのが大まかな意味です。

そしてITの浸透を通して人々の生活をより豊かにさせるという目的もあり、結果的に社会全体に影響を与えるものでもあります。
そんなDXは単なるテクノロジーの導入ではなく、戦略やビジョンを明確にしデータやシステムの改革を進める必要があります。

類義語との違い

「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」は、しばしば同じ意味として使われることがありますが、厳密には異なるコンセプトを指します。以下に、それぞれの定義と違いを説明します。

デジタイゼーション (Digitization)

  • デジタイゼーションは、アナログの情報や物理的な資料をデジタルフォーマットに変換するプロセスを指します。
  • 具体例としては、紙のドキュメントをスキャンしてデジタルファイルにすることや、音楽CDをMP3やFLACなどのデジタルフォーマットにリッピングすることが挙げられます。
  • 目的は、情報をデジタルデバイスやシステム上で保存、アクセス、共有するためのものです。

デジタライゼーション (Digitalization)

  • デジタライゼーションは、ビジネスや社会のあらゆる側面にデジタル技術やプロセスを取り入れ、それによって業務の効率化や新しい価値の創出を図るプロセスを指します。
  • 例えば、紙の書類を使用していた業務を、クラウド上のデジタルツールを使って完結させるような変革や、デジタル技術を利用して新しいビジネスモデルやサービスを提供することが該当します。
  • 目的は、デジタル技術の利点を活かしてビジネスやサービスを進化させ、より競争力のあるものにするためです。

この2つはどちらも合わせて「デジタル化」と訳されていることも多くあるので注意が必要です。

  • デジタイゼーションは「アナログをデジタルに変換する」行為に焦点を当てています。
  • デジタライゼーションは、デジタル技術を使って「ビジネスや業務の変革」を達成することに焦点を当てています。

DXによる改革を目指しているのであれば、デジタイゼーション、デジタライゼーションともに必要なステップで、いきなりDXに取り組むということは困難です。
つまりこの2つのステップを実現した後DXに辿り着き、そこで初めて社会全体に影響を与えるようになるわけです。

DX開発でできること

それでは、DX開発を行うことでどんなことができるようになるのでしょうか。

・ビジネスの多様化

コロナウイルスの影響で働き方やビジネスモデルの見直しの必要性が高まってきています。
例えば、出社率を下げリモートワーク率を上げるためには色々な作業や申請等をどこでもできるようしなくては成り立ちません。

また、外出をせずともショッピングを完結する人が増えていることなどからも従来のビジネスの方針やサービスの提供方法だとうまくいかないことが増えるでしょう。

実際にコロナウイルスは1つのきっかけに過ぎないもので、今後事業継続性の確保のためにも急速な市場変化に対応できる基盤を整える必要がありますね。

・ITシステムの老朽化改善

DX開発を行うことでレガシーシステムと呼ばれる老朽化・複雑化・ブラックボックス化した既存のシステムを一掃ができます。
従来はこれらのシステムの保守や運用に多くのコストや人的リソースが割かれていました。
ここに割かれていた分をを新たなデジタル技術への投資をできるようになるというわけです。

また、「2025年の壁」というものをご存知ですか。
一言で言うと、25年から30年の間に最長で12兆円の経済損失が生まれると経産省が発表していることから2025年の壁と呼ばれています。

この経済損失は、複数の要因があるとされていますが1番はレガシーシステムの存在で、2025年には21年以上稼働しているレガシーシステムの割合はシステム全体の6割を占めると予測しています。
これらのレガシーシステムにコストや人的リソースが多く費やされるがために新しいIT技術に投資ができず、その結果企業のグローバル競争力を低下させるというわけです。

この経済損失を避けるためにも早い段階でITシステムを改善するのがいいでしょう。

・消費者のマインド変化への適応

時代の変化、そしてインターネットの普及の影響で市場や消費者のニーズは変化していきます。
既にモノ消費からコト消費へ移行されました。
商品やサービスそのものに価値がありそれだけを理由に人々が購入していたのはもう過去の話で、今ではモノの所有だけではなくそのモノがどんな体験を生み出すかが重要視されています。

コト消費として例えば陶芸教室や旅行などが挙げられますが、共通するのはその場でしかできない経験ということです。
しかし最近ではそんなコト消費から「トキ消費」へ移行していくことが予想されています。

トキ消費とは、その場所、瞬間、人でしか味わうことができない価値のことを指しますが、ハロウィンイベントや音楽フェスがこれに該当します。
共通するのは非再現性や限定性です。
このトキ消費とはが広まりつつある背景として、コト消費を疑似体験できるようになったという理由があります。

例で挙げた旅行も、SNSライブを通して画面越しにでも旅行をした“気分”を味わえるようになりました。
他にも、SNSで発信される写真や動画を通して他の人が体験したコトでも自分が体験したような気分になり欲求が満たされるようになったからです。

その結果、“気分”になるのではなく実際に自分もその瞬間にいて、体験するという意味でトキ消費というのが生まれたのではないでしょうか。

DX開発をすればこのような市場や消費者のニーズの変化に合った商品やサービスの提供を素早く実現できます。

限られたリソースで効果を出すには?

では実際にDXはどのように進めていけばいいのでしょうか。
数値的なシステム導入の評価指標が取りづらいため、DX担当者はリソースの乏しさに頭を悩ませることが多いようです。
先ほどお話ししたIT人材の人手不足の影響で開発のためには外部の会社から派遣、常駐またはフリーランスとという形で技術者を調達することが多くなります。

この時、キャリアの浅い人材や知識の少ない人でもIT技術者としてプロジェクトに参加しているのが現実です。
結果として戦力外の人員に費用を払っていたりコスト面でのロスだけではなく、優秀なメンバーに迷惑がかかりその結果ブロジェクトを離れてしまう・・・なんてことも起きる可能性があります。

これらの問題を低コストで解決できるということで人気になったのがオフショア開発です。
オフショア開発とは海外の企業やリソースを活用してソフトウェアやWEBシステム、アプリケーションなどの開発業務を委託する手法のことです。

IT技術者の金額の高騰や不足を理由に日本国内ではなく海外に目を向け特にアジア圏では、十分な経験と知識を持つエンジニアのおかげで日本で開発するよりコストを抑えることが可能になりました。

そんなオフショア開発の大きな問題点として、コミュニケーションロスが挙げられます。

例えばシステムをベトナムの現地で安く開発できたとしても、その後日本人が手直しを行ったことで結局コストがかかってしまうことがあります。
その対応策としてブリッジSEを常駐させることで要件をしっかり理解した上で開発案件を持ち帰るという方法を生み出しましたが、常駐させることで大幅なコストダウンというメリットを享受できなくなりました。

ブリッジSEの代わりにCOMTOR?

そこでおすすめなのがCOMTORをビジネスアナリスト(BA) として起用した開発体制です。
COMTORとは、ITコミュニケーターのことを指します。
日本語が話すことのできるIT技術者であるブリッジSEと翻訳家の中間に位置しています。

このCOMTORを常駐または専属させることでオフショア開発で起きていたコミュニケーションロスを未然に防ぐことができます。
また、COMTORはITに特化した翻訳者なので、ブリッジSEで技術者を配置すべきところに、COMTORと現地PMが配置できるので、日本人PM→ブリッジSE→COMTOR→現地SEとなってしまうことと比べると大幅なコストダウンを可能にしつつ、技術に特化した現地人材をアサインできるため、品質の向上も見込めます。

もちろんCOMTORをプロジェクトに参加させたらそれで終わりというわけではなく、定期的に開発者含むプロジェクト全員で打ち合わせや会議を行います。
その結果、開発進める上でのズレをなくすと同時に、外国人エンジニアに目的も知ってもらうことで想像力を活かして働いてもらうことが可能になるというわけです。

まとめ

いかがでしたか。

今回はDX開発について定義や類義語、DX開発がもたらすメリットや成功に導くポイントなどご紹介しました。
まずはDXに関して自分でしっかり理解し、何を目指しているのかを明確にするということがわかりましたね。

せっかくDX開発に取り組むのなら費用と時間を費やすことになるので、成功したいですよね。
相応の結果を得るためにもDX開発をする際にはぜひこの記事を参考に取り組んでみてください。

逆に例えばプログラマーの欠員にオーバースペックな人材が参加したりもします。
優秀すぎるということは一見何の問題もなさそうに見えます。
しかし、その分高額な報酬を支払う必要があり予算オーバーになりかねません。

つまり、適材適所に適切なレベルの人員を配置することが生産性の向上・効率アップを狙えるということです。

アタラキシアDXが提供するCOMTOR紹介は、案件やプロジェクトに応じて複数の座組をご提案します。例えば、COMTORに必要な時のみ参加してもらう場合や、常駐してもらう場合、ADXが商流に参加する場合など、その他柔軟に対応できます!