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PMOに似たCRO(最高収益責任者)とはなんだ?

収益の総司令官

CRO(Chief Revenue Officer、チーフ レベニュー オフィサー)とは、事業全体を横断して、主にマーケティング部門とセールス部門を統括する最高責任者です。その名の通り、業務で分割されたそれぞれの責任者ではなく、収益を考える最高責任者になります。

CROの役割は、企業の収益を最大化することです。そのためには、マーケティング部門とセールス部門の連携を強化し、顧客獲得から顧客育成、顧客維持まで、顧客のライフサイクル全体を俯瞰して、最適な施策を策定する必要があります。

具体的には、以下の業務を担います。

・マーケティング戦略の策定・実行
・セールス戦略の策定・実行
・マーケティングとセールスの連携強化
・顧客データの分析・活用
・収益目標の達成

CROは、近年注目を集めている役職です。

その背景には、デジタル化の進展や競争の激化などにより、企業の収益を最大化するための新たな取り組みが求められていることが挙げられます。従来、マーケティングとセールスは、それぞれ独立した部門として運営されることが多かったため、顧客のライフサイクル全体を俯瞰して、最適な施策を策定することは困難でした。しかし、デジタル化の進展により、顧客の行動様式は多様化しており、マーケティングとセールスの連携がますます重要になっています。

また、競争の激化により、企業はより効率的に収益を最大化する必要に迫られています。そのため、マーケティングとセールスの連携を強化し、顧客データの分析・活用を進めることで、収益の向上を図ることが求められています。

CROの役割は、今後も変化していくと考えられます。その背景には、以下の2つの要因が挙げられます。

1.マーケティングとセールスの融合
マーケティングとセールスの境界は、ますます曖昧化しています。マーケティングの領域では、顧客とのコミュニケーションを重視する「カスタマーエクスペリエンス(CX)」の考え方が重要視されるようになり、セールスの領域では、顧客のニーズを深く理解した上で、最適なソリューションを提案する「セールスエンジニアリング」の考え方が重要視されるようになっています。このような背景から、マーケティングとセールスは、融合して一体化していくと考えられます。そのため、CROは、マーケティングとセールスの両方を統括する、より広範囲な役割を担うようになると考えられます。

2.データ活用の進展
データ活用の進展により、顧客の行動やニーズをより正確に把握することが可能になっています。そのため、CROは、顧客データの分析・活用をさらに強化し、収益の向上につなげていくことが求められます。
CROは、企業の収益を最大化するために、マーケティングとセールスの連携を強化し、顧客データの分析・活用を進める役職です。近年、注目を集めている役職であり、今後もその役割は変化していくと考えられます。

収益横断戦略

これまでの工場での大量生産スタイルでは、分業された部門がそれぞれ独自に生産性を高めることで、全体の効率化を図ることが可能でした。これは、日本企業の強さの源泉の一つでした。しかし、近年では、グローバル化やデジタル化の進展により、ビジネス環境が大きく変化しています。

グローバル化により、競合他社は世界中から出現するようになり、価格競争が激化しています。また、デジタル化により、商品やサービスの差別化が難しくなり、顧客のニーズを迅速かつ的確に捉える力が求められるようになりました。

このような状況下では、従来のように分業された部門がそれぞれ独自に生産性を高めるだけでは、競争に勝ち残ることはできません。部門間の連携を強化し、収益を横断的に考えることで、新たな価値を創造し、競争優位を獲得することが求められています。

そのため、CRO(Chief Revenue Officer)やPMO(Project Management Office)などのポジションが重要になってきています。これらのポジションは、部門間の連携を強化し、収益を横断的に考えるために不可欠です。CROは、収益を統括する責任者で、部門間の利害を調整しながら、収益を最大化するための戦略を策定し実行します。PMOは、プロジェクトの成功を支援する組織です。プロジェクトの進捗管理やリスク管理、課題解決などを担います。

これまでの日本企業には存在しなかったポジションですが、これからのビジネスシーンにおいては、重要になってくることは間違いありません。日本企業がグローバル競争に勝ち残るためには、CROやPMOなどのポジションを積極的に活用し、部門間の連携を強化し、収益を横断的に考えることが求められるでしょう。

CROの重要性

・新規事業の立ち上げ
新規事業を立ち上げる際には、営業、マーケティング、開発、製造など、さまざまな部門が連携する必要があります。CROは、部門間の利害を調整しながら、新規事業の収益目標を策定し、戦略を実行します。

・海外展開
海外展開を成功させるためには、現地のニーズや競合状況を的確に把握し、それに応じた戦略を策定する必要があります。CROは、部門間の連携を強化し、海外展開の収益目標を策定し、戦略を実行します。

PMOの重要性

・大型プロジェクトの推進
大型プロジェクトを成功させるためには、プロジェクトの進捗状況を常に把握し、課題を的確に解決する必要があります。PMOは、プロジェクトの進捗管理やリスク管理、課題解決などを担うことで、プロジェクトの成功を支援します。

・業務改革
業務改革を成功させるためには、業務の全体像を把握し、部門間の連携を強化する必要があります。PMOは、業務の進捗管理や課題解決などを担うことで、業務改革の成功を支援します。

このように、CROやPMOは、さまざまなビジネスシーンで重要となるポジションです。日本企業がグローバル競争に勝ち残るためには、これらのポジションを積極的に活用し、部門間の連携を強化し、収益を横断的に考えることが求められるでしょう。

VUCA時代の生産性向上とベストエフォート

VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った言葉で、予測困難な時代を表す言葉として近年注目されています。

VUCA時代において、生産性を向上させるためには、従来型の「細切れのタスクを積み重ねる」という仕事のやり方を見直す必要があります。細切れのタスクでは、各タスクの目的や重要性が明確になりにくく、全体像を把握しづらいため、ベストエフォートを発揮することが難しくなります。

ベストエフォートとは、自分の持っている能力や経験を最大限に発揮して、最高の成果を出すことです。VUCA時代においては、変化や予期せぬ事態に対応するために、ベストエフォートを発揮できる人材が求められています。

ベストエフォートを発揮するためには、以下の3つの要素が重要です。

1.目的や目標の明確化
目的や目標が明確になっていれば、各タスクの意味や重要性が理解でき、ベストエフォートを発揮しやすくなります。

2.自主性と主体性
自主性と主体性を持って仕事に取り組むことで、自ら考え、行動し、ベストエフォートを発揮することができます。

3.柔軟性と適応力
変化や予期せぬ事態に対応するためには、柔軟性と適応力が必要です。ベストエフォートを発揮するためには、状況に応じて臨機応変に対応できる必要があります。

従来型の組織では、上司からの指示や命令に従って、言われたことをこなすことが求められていました。しかし、VUCA時代においては、変化や予期せぬ事態に対応するために、自ら考え、行動し、判断することが求められます。生産性を向上させるためには、細切れのタスクを積み重ねるのではなく、目的や目標を明確にし、自主性と主体性を持って、柔軟性と適応力を持って取り組むことが重要です。

SaaSで細分化、横串で推進

他部署を横断するシステムは、複数の部署の業務を連携させる目的で構築されます。そのため、すべての部署のニーズを満たすような大きなシステムを構築しようとすると、開発コストや運用コストが高騰する可能性があります。また、すべての部署の業務に共通する機能は限られるため、あまり使われない機能が生まれてしまうことも考えられます。

一方、細かいシステムを束ねる場合には、各部署のニーズに合わせて機能をカスタマイズすることができます。そのため、必要な機能だけを導入することができ、コストを抑えることができます。また、各部署が主体的にシステムを運用することができるため、利用率を高めることができます。

SaaSは、インターネット経由で利用できるクラウドサービスです。そのため、社内にサーバーを用意する必要がなく、複数の部署で簡単に利用することができます。また、SaaSは定期的にアップデートが行われるため、常に最新の機能やセキュリティを利用できるのもメリットです。

このように、他部署を横断するシステムを構築する際には、SaaSでの開発が適しています。ただし、SaaSを導入する際には、以下の点に注意が必要です。

各部署のニーズを十分に把握する
SaaSは、カスタマイズできる範囲が限られているため、各部署のニーズを十分に把握した上で導入する必要があります。

セキュリティ対策を講じる
SaaSは、クラウド上で提供されるサービスであるため、セキュリティ対策が重要です。SaaSベンダーが提供するセキュリティ対策を十分に理解した上で、自社に合ったセキュリティ対策を講じるようにしましょう。

また、SaaSを前提とすると、横串でのポジションが必ず必要になります。ここをCROやPMOが担います。CROは、収益責任者として、SaaSの導入から運用までを統括する役割を担います。PMOは、プロジェクトマネジメントの専門家として、SaaSの導入プロジェクトを推進する役割を担います。

CROやPMOは、他部署のニーズを把握し、SaaSを有効に活用するための戦略を策定することが求められます。また、SaaSベンダーとの交渉や、社内関係者との調整など、幅広い業務を担うことになります。他部署を横断するシステムを構築するためには、SaaSのメリットを最大限に活用することが重要です。そのためには、CROやPMOなどの専門家の力を借りて、効果的な導入を進めていくことが大切です。

まとめ

いかがでしたか。
なぜ今、CROが求められるのか?どのようにレベニュー組織を作るのか?
多くの日本企業の組織体系は縦割りになっていて、これまでとは全く違う方向性の組織の方向性を検討しなければなりません。そのためにはまず、PMOを構築することで一歩を踏み出せることでしょう。

CROが必要な場面にPMOは活躍します。いきなりCROを立てることは難しいのでPMOの構築から考えてみてもよいかと思います。PMO構築支援なら実績豊富なアタラキシアDXへお任せください!