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チーム開発の進化:AI、ローコードツール、オフショアの活用

なんちゃってアジャイルの結末

アジャイルという言葉がバズワードとして先行しすぎた結果、アジャイルは設計書を作らなくていい、計画はなくても作りながら考える、といった勘違いが多く発生しています。

これは開発者(プログラマー)にとって都合がいいのですが、開発者が興味本位で用いた新技術やチャレンジを、運用側がメンテナンスを続けないといけないという大きな問題を引き起こします。アジャイルの名の下に開発活動を都合のいいように捉え、その精神や原則に従っておらずアジャイルの価値観や原則が十分に理解されずに運用されているケースです。

たとえば、スクラムやカンバンといったアジャイル開発のフレームワークが導入されているものの、組織の文化やマインドセットがアジャイルに適していない場合、なんちゃってアジャイルの状態に陥る可能性があります。アジャイル開発は、短期間でのイテレーション、フィードバックループの活用、変更への迅速な対応といった柔軟性が必要とされるため、これらを支える組織文化やマインドセットがなければ、形式だけのアジャイルになってしまいます。

また、なんちゃってアジャイルは、プロジェクトのステークホルダー間でのコミュニケーションが不十分な場合にも見られます。アジャイルは、顧客やユーザーからのフィードバックを迅速に取り入れ、製品の改善を行うことを重視します。しかし、このフィードバックループが機能していない場合、アジャイルの真の価値を活かすことは難しくなります。

このように、なんちゃってアジャイルは、アジャイル開発の表面的な要素だけが採用され、その本質的な価値や原則が欠けている状態を示します。これを克服するためには、組織全体でアジャイルの原則を理解し、それを取り入れるための組織文化やマインドセットの醸成が必要となります。

開発者側 vs 運用者側?

アジャイル開発における開発者と運用者の相互理解は、ソフトウェア開発と運用の連続性と効率性を確保するために非常に重要です。この相互理解は、後ほど説明するDevOpsの精神にも根ざしており、その目的は、開発と運用の間のコラボレーションを強化し、ソフトウェアのリリースと更新を迅速かつ頻繁に行うことです。

開発者が運用の要件と課題を理解することで、より適切にシステムを設計し開発することができます。なぜなら、システムの安定性、スケーラビリティ、セキュリティなどを開発の最初から考慮できるからです。後から大きな変更を加えることが減り、結果的に開発サイクルが短縮されます。開発者が運用を知ることはとても重要です。

逆に、運用者が開発の視点を理解することで、彼らはソフトウェアの運用と管理の観点からシステムに対する適切なフィードバックを提供することができます。また、開発者が直面する技術的な制約や課題を理解することで、予期せぬ問題や障害を未然に防ぐための策を立てることができます。

これらの相互理解は、チーム全体が一体となってソフトウェアの品質を向上させ、ユーザーに価値を提供するために不可欠です。これにより、開発者と運用者はそれぞれの視点を共有し、学び合い、問題解決に向けて協力することが可能となります。それは結果的に、組織全体の効率性と生産性を向上させ、競争力を強化するための重要な要素となります。

DevOpsとは

DevOpsは、開発(Development)と運用(Operations)の2つの部門の連携を強化するための実践と文化です。その主な目的は、ソフトウェアのリリースと更新を迅速かつ頻繁に行うことで、製品の品質を向上させ、顧客満足度を高めることです。

一般的には、継続的インテグレーション、継続的デリバリー、継続的デプロイメント、インフラストラクチャの自動化とIaaSといった形式を用いますが、これはツールと表面上のテクニックであり本来の意図を目指すには、チームのコラボレーションを意識する必要があります。
それぞれのテクニックは下記の通りです。

継続的インテグレーション(Continuous Integration): 開発者は頻繁にコードを共有リポジトリにコミットします。各コミットは自動化されたビルドとテストによって検証されることで、問題の早期発見と解決が可能になります。

継続的デリバリー(Continuous Delivery): 継続的インテグレーションに加え、ソフトウェアの変更が自動的にテスト環境にデプロイされ、プロダクション環境へのリリース準備が整います。これにより、ソフトウェアのリリースを迅速かつ安全に行うことが可能となります。

継続的デプロイメント(Continuous Deployment): これは継続的デリバリーのさらなる進化で、全ての変更が自動的にプロダクション環境にデプロイされます。ただし、これは全ての変更がビジネスに影響を及ぼすため、適切な自動化と厳格な品質保証が必要となります。

インフラストラクチャの自動化とIaaS(Infrastructure as a Service): デプロイメントプロセスの自動化と、クラウドベースのサービスの使用により、開発者はアプリケーションの開発に集中でき、運用チームはシステムの安定性とパフォーマンスに集中できます。

本来の意図としてのDevOpsを理解するには、技術的なプラクティスだけでなく、組織文化の一部でもあることを知る必要があります。その中核には、開発者と運用者間のコミュニケーションと協力が重視されています。これにより、互いの視点を理解し、共通の目標に向けて効果的に働くことが可能になります。
この仕組みが成功するとソフトウェア開発のサイクルを加速し、問題の早期発見と迅速な修正を可能にし、より高品質な製品を短時間でリリースすることを可能にします。さらに、顧客のフィードバックを迅速に取り入れることで、製品の継続的な改善を促進できます。

チーム開発におけるIT技術者とは

IT業界におけるチーム開発では、各個人の役割が重要であり、特に技術者の役割は業務の成功において欠かせない要素となっています。これは「Worker」から「Engineer」への進化を通じて、より明確に理解することができます。

「Worker」としての技術者は、基本的に指示されたタスクをこなす存在で、その作業は主に個々のコーディングやシステムのテストなど、具体的で細分化された作業に集中しています。しかし、このような役割では、プロジェクト全体のビジョンや戦略、または他のチームメンバーの作業との連携についてはあまり深く考えることが求められません。

これに対して、「Engineer」としての技術者は、より広範で複雑な視野を持ち、プロジェクト全体を理解し、それに基づいて自己の作業を計画し実行します。彼らは単にコードを書くだけでなく、そのソフトウェアがどのように組織の目標に貢献するのか、またそれがユーザーのニーズをどのように満たすのかを理解し、その観点から開発に取り組みます。

このような「Engineer」としての視点は、他のチームメンバーやステークホルダーとのコミュニケーションを深める上でも重要です。彼らは、技術的な問題だけでなく、ビジネスの課題やユーザーのニーズについても理解し、それを解決するための最適なソリューションを提案する能力を持ちます。

さらに、「Engineer」は、常に新しい技術や手法を学び、それを活用して自己のスキルとプロジェクトの品質を向上させる能力も必要とされます。これは、IT業界の急速な変化に対応し、常に最前線で活躍し続けるための重要な要素となります。

これらの考え方を通じて、チーム開発におけるIT技術者は「Worker」から「Engineer」へと進化し、その価値と役割がますます重要になっています。この進化は、チーム全体の生産性と品質、そして組織全体の競争力を向上させるための鍵となります。

まとめ

形だけのチーム開発では本当の組織パフォーマンスが発揮できないということがわかりました。
これからの開発では、「AIがコーディングを行う」「ローコードツールを使いこなす」「オフショアを上手に活用する」など、タスクは激減されていくことでしょう。

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